おおつるレポート(2005年)

学校では教えてくれない知識を身につけるために

情報ネットワーク2005年12月表紙より

毎晩、寝る前に「今日仕事で何か新しいことを学べたか?」「今日自分の技術を磨き、方法を改良し、契約や顧客を開拓するために何をやったのか?」と自分に問いかけてみて下さい。
運や偶然のように見える出来事も、実際には知識を手順よく応用した結果、実現したことの多いことに気付くでしょう。

それと社会においては初めて経験した仕事や自分にできない仕事、自分の専門外の仕事を他人に頼み、仕事をしてもらったことから、目に見えない知識やノウハウを得るものです。

今現在はコンピュータ、携帯電話、テレビ曳映画等のデジタル時代に見えますが、自分の知識を身につける一環として読書の時間をつくりたいものです。
毎日、たとえ一時間でも30分でも、読書の時間をとっておくことが、学校では教えてくれない知識を身につけるヒントを与えてくれるものと思われます。

(ミリオネアの遺産より一部抜粋)

税理士 大津留廣和

声なき意思表示

情報ネットワーク2005年11月表紙より

経営者(リーダー)は一度思い切って朝早く出社してみることをおすすめします。
人のいない職場が、どれほどのことをあなたに訴えるものか確認してみましょう。
経営者の机の上を含めて、みんなの机の上がどうなっているか、観察してみましょう。
昨日どういう状態で退社したか、今どれくらいの意欲で仕事に取り組んでいるか、よくわかります。
またみんなの心のありようを表わしている感じがします。

経営者の方はそこから、おぼろげながらも職場の気分というものを察知する感覚を磨くべきです。
「いま仕事に気合が入っているな」「いま仕事に熱が入っていないな」「今どんどん成長しているな」「仕事を流しているな」等が手に取るようにわかる気がします。
出社して来た従業員の姿、働いている姿勢、あなたや他人の人たちを見る従業員の視線、目つき、雰囲気...そこには重要な「主張・要請・訴え」が見て取れるはずです。

(リーダーズノート 石野誠一編 明日香出版社より一部抜粋)

今何が必要か、会社が目指す方向は、その事は全員に伝わっているか。
経営者は全員に会社の目指す方向をどう伝え、やりがいのある仕事をするために何が必要かを考え言い伝え続ける。
そしてその結果を会社の雰囲気(空気)から読み取れる経営者を目指したいものです。

税理士 大津留廣和

(経営者の)時間の利用法ワーストテン/ベストテン

情報ネットワーク2005年10月表紙より

(時間の利用法ワーストテン)

  1. 他人から頼まれたことをやる
  2. いつもやっていることをやる
  3. あまり得意でないことをやる
  4. 楽しくないことをやる
  5. 絶えず邪魔が入ることをやる
  6. 他人がほとんど関心をもっていないことをやる
  7. 当初考えていたことよりすでに時間か2倍かかっていることを続ける
  8. 信頼できない人、能力がない人と手を組む
  9. 山あり谷ありのサイクルが予想できることをやる
  10. 電話をもらったからやる

(時間の利用法ベストテン)

  1. 人生の目的に沿ったことをやる
  2. いつもやりたいと思っていることをやる
  3. 80%の成果を生み出す20%のことをやる
  4. 最小限の時間で最大限の成果を上げる方法を考える
  5. 君にはできっこないと言われていることをやる
  6. 別の分野で誰かか大成功をおさめたことをやる
  7. 自分の創造力を活かせることをやる
  8. 他人に任せられ、自分はほとんど遊んでいればいいことをやる
  9. 常識外れの時間の使い方をしている有能な人と手を組む
  10. 今やらなければ生涯できないことをやる

仕事であれ、プライベートなことであれ、価値の低いことをやめさえすれば、緬値の高いことだけに時間が使えりようにになります。
時間革命き起こしたいと思う人は、過去と現在と未来を結ひつけて考える必要があります。
時間をどう使うかという問題の背後には、もっと大きな問題、つまり、人生をどう生きるかという問題がひそんでいるからです。(80対20の法則 Richard Kochより)

税理士 大津留廣和

生涯学び続ける

情報ネットワーク2005年9月表紙より


21世紀のキーワードは「継続的な学習」だそうです。
学び続けることは成功するための最低条件です。
全米の高額所得者の上位1割に入る人たちは、時代に取り残されることのないよう、1日に2時間から3時間、自分の分野に関する活字を読んでいるそうです。
彼らは、いま持っている知識や技能の価値は、約半年で半減し、仕事に関する知識のほとんどは、5年後には時代遅れで無意味なものになり下がってしまうことを意識しています。

そのために一生涯学び続ける方法として

  1. 毎日少なくとも1時間活字を読むこと。
    時間があるときはそれ以上自分の専門分野について読むこと。
    運動が肉体を鍛えるように読書は精神を鍛える。
    毎日1時間ずつ読書をすれば、1週間で1冊読める。
    1週間で1冊ということは1年で約50冊、今後の10年間では約500冊読めることになる。
  2. 移動中の車の中ではテープを聴くこと。
  3. できる限り研修会やセミナーに参加すること。

の3つのことを心がけているそうです。
今の時代を自分のぺ一スで悠々自適に過ごして行く為に生涯学び続けることを、今日からチャレンジしてみましょう。

税理士 大津留廣和

時間を有効に

情報ネットワーク2005年8月表紙より


最も限りある貴重な資源は時間です。
時間は他のもので置き換えることができない唯一の資源です。
お金は取り戻すことができますし、才能は他の才能で代替することができます。
だが時間を取り戻すことはできないし、他のもので埋め合わせられるものでもありません。
お金のトラブルをかかえたり、失業してもそれを補う方法はいくらでもありますが、時間は他の時間を使うわけにはいきません。ゆえに自分がいま時間をどのように使っているかを正確に評価し、自分の時間を貴重な資源として、もっと大事にしたいものです。

平均的な人は時間が貴重だと思っていないので、時間を大事にしようと思わずに過ごしています。
私たちの大半はくだらないことに時間を使っているわけではないのでつい最善のことをする時間が過ぎてしまっています。

何に時間を使うかで結果的に途方もなく大きな差がつくことになります。1日8時間働く人(経営者)なら、その一部を他人に任せれば1日20時間分の仕事をすることができるようになります。
経営者は自分しかできないことに貴重な時間を意識して使いたいものです。

(「万長者に弟子入りして成功する方法」スティーヴン・k・スコット著より引用)

税理士 大津留廣和

歴史的低金利

情報ネットワーク2005年7月表紙より


5000年を超える人類の歴史のなかで、長期金利が2%以下であったのはたった2回(今回の翼本を入れても3回)しかない。
金利が2%以下の水準まで下がるというのは、大きな意味をもつ。
いずれも「歴史の断絶」とかかわっている。
   農業革命 産業革命 そして今回の日本

日本の10年国債の利回りが、すでに7年以上にわたって2%以下で推移していることから、日本で「21世紀の利子率革命」が進行していることになる。(10年国債利回り1.245% 平成17年5月末現在)
2%以下といった超低金利は「歴史の断絶」でしか起きないのであるから、当然、既存の経済システムが新しい変化に不適応を起こしていることになる。
歴実の歯車は、見えないところで大きく20世紀と反対方向に回り出したことは確実である。(虚構の景気回 復水野和夫著中央公論新社より)

このような時代に突入した現在において、我々経営者にとって、もっごも重大なことは、経営者自身が自分のことをきちんと見ることだと思います。昨日と同じ惰性の中から飛び出し「真剣に考える」ことがスタートの感じがします。
合わせて会社と個人的な現預金をはじめとして、会社の資産あるいは借入金や買掛金等と個人の資産、負債を正確に把握する必要があります。

デフレ時代はインフレ時代と違って時間が何も解決してくれません。自分で何かのアクションをおこさないと何も見えてこない時代です。

税理士 大津留廣和

投資という行為について

情報ネットワーク2005年6月表紙より


ライブドアの社会現象によって、大人も子供も投資という言葉を身近に感じるようになった感じがします。
そして投資と言うとすぐに株式投資などを思い浮かべますが、本当の投資とは自分の大切なものを人のためや将来のために使って満足感や幸福感というリターンを得ることです。
その点では自己啓発投資、家族への投資、趣味や交友関係への投資、さらには社会への投資(寄付行為も含む)、そして究極の投資は自分のもっとも大切な命、人生をいかに生きるべきかという時間投資です。(岡本和久さんが書かれた投資の成功法、総合法令の中で言われていました。)
この本を読んで、私のなかで漠然と感じていた投資の重要性についてあらためて意識し始めました。
家族と持つ時間の大切さ、子供や自分に対する教育投資や自己啓発投資、心身を健康にするための投資など、お金の貯め方と同じくらい満足感、充実感や幸福感が得られるお金の使い方を考えていきたいものです。

税理士 大津留廣和

物事に対する姿勢や考え方

情報ネットワーク2005年5月表紙より


昭和61年11月、31歳の時に会計事務所開業と同時にTKCに入会することができました。
その縁によって飯塚会長の講演を聞く機会と書籍に出会う機会に恵まれました。
飯塚会長の築いていただいた組織(TKC、TKC全国会)によって知らず知らずのうちに「縁の大事さ」「同じ志を持った者が集まること、集まった場所にいること」「心の在り方」「自分という人間をいかに鍛えるか」を少しづつ気づかせていただいた感じがします。

自己中心的で批判ばかりしている人は知らないうちに人を遠ざけ、いつのまにか孤立し、相談する相手を自ら少なくしてしまう。反対に自分を成長させようとしている人は他人に対してもやさしく、自已中心的ではない為、人が近寄ってきます。
自分自身を見つめることにより、知らず知らずのうちに自分の仕事のクオリティーが高まっていくのかもしれません。
そして事業で成功する人とそうでない人とはもしかしたら能力的にはあまり差がないのかもしれません。
違うのは「物事に対する姿勢や考え方」なのだと思います。

時代は物凄い勢いで動いている感じがしますが、あせることなく、飯塚会長の言われた「経営者は自分という人間をいかに鍛えるか、というところにその運命がかかっている」という点を白分に対しても、また周り対しても今まで以上に意識し、物事の本質を見据え続けることが求められている感じがしてなりません。

税理士 大津留廣和

エネルギーを一つに集中

情報ネットワーク2005年4月表紙より


最高の地位を目指すためには、最高の権威に学ばなくてはならない。
最高の運動選手は、持っているすべての能力、時間、エネルギーを一つのスポーツに集中させることで最高のランクに上り詰めるものである。
それと同様に、相続、結婚などの幸運に恵まれなかった普通の人間でも、持っているすべての才能、時間、エネルギーを一つの事業に集中した人は大きな資産を築いてきた。

「人は二つの方法でしか学べない。一つは読書によって、そしてもう一つは自分より賢い人々との付き合いを通してである(ウィル・ロジャーズ)」

(バフェット投資の王道ロバート・P・マイルズより)

この文章を読んだ時、私達経営者が意識しなければならないことが、明確に見えてきた感じがしました。
自分が好きで始めた事業、その事業にとことん意識と事業への成長意欲があったから、現在があるのだと思います。
現状は一見不況に見えますが、良く見てみると色々な情報が世の中にあふれ出ていて、その情報に振り回されていて、結果何も得ていない感じがします。
経営者の方でも本を読まない人が多いのが現状です。
このこと一つをとっても今は非常にチャンスの時代だと思います。
みんなが本を読まない為、本をよく読むことだけからでも物凄い差になります。
それと本物の人(師匠を持つこと)に接する機会を意識して時間を作ることだと思います。
多くの本を読み、本物の人との時間をとりながら、肩肘を張らずに経営者が自分の考えを具現し、それに自分の持っているすべての才能、時間、エネルギーを集中できる体制を築いたら、経営が楽しくてたまらないでしょう。

税理士 大津留廣和

仕事に圧倒されている自分

情報ネットワーク2005年3月表紙より


往々にして人がぐずぐずする理由は、やるべきことをその場その場で片づけずに、積み上げてしまったことにあります。
これは、ちょっとした仕事を今がその時期ではないからといって、あるいはやる気が起きないからといって、やらずにしておくことから始まります。
そこへまた新しい仕事が持ち上がり、それも先延ばしします。
やるべき仕事が2つたまってしまいました。
個別に見れば、どちらも大変そうに見えないのに、2つ一緒になると、気持ちに抵抗感が生まれます。
結局両方を先延ばしします。しばらくすると、半ダースもの仕事がたまってしまい、いよいよ先延ばしのつけが出てきます。
これに支配され始めるのです。
こうなると山積みした仕事に圧倒されて、ひとつとして始める気がおきなくなります。
仕事でも個人生活でも多くの人が苦労しているのは、自分のやるべきことにフォーカス(焦点をしぼる)できていないからです。
ものごとを先延ばしし、簡単に気を散らし、邪魔されるままになっているからです。

「富を手にする10の戦略ジャック・キャンフィールドほか」より

自分自身の習慣が自分の将来を決めるそうです。
今まで通りのことをやっていると、今まで通りの結果しか得られないでしょう。
自分の習慣を直すには最低4週間ぐらいはかかると言われています。
毎週時間とエネルギーの大半を自分がいちばん得意なことに向ければ、いつか大きな見返りを得られるそうです。
仕事に圧倒されている自分がいないかどうか、自分の行動を見直してみたいものです。

税理士 大津留廣和

政府税調、「平成17年度の税制改正に関する答申」を決定

情報ネットワーク2005年2月表紙より


平成17年度の与党税制改正大綱が正式に決定されました。
大綱によると、全体として税負担の引上げを図ることを提唱するとともに、個別税目に関しては、特に個人所得税課税について、所得税・個人住民税の定率減税の段階的な廃止、課税ぺ一スの拡大、税率構造や諸控除の見直しへの取組みを強調するなど、増税色の濃いものとなっているようです。

今後、国会で審議されますが、主な税制改正項目は以下の通りです。

  • 定率減税について、所得税は平成18年1月から、個人住民税は平成18年6月徴収分から減税率と減税額上限が半減される。
  • 65歳以上の高齢者で、前年の合計所得金額が125万円以下のものに対する個人住民税の非課税措置が平成18年度分以後段階的に廃止される。
  • 中古住宅政策を後押しするため、耐震基準を満たす良質な中古住宅が住宅ローン減税の対象に加えられる。
  • 特定中小会社が発行した株式に係る譲渡所得等の特例(いわゆるエンジェル税制)の適用期限が2年延長される。
  • 企業の人材育成のための教育訓練費の増加額の一定割合を法人税額から差し引く「人材投資(教育訓練)促進税制」が創設される。 など

税理士 大津留廣和

ある農夫の一日

情報ネットワーク2005年1月表紙より

ある農夫が、朝早く起きて畑を耕そうとした。
ところがトラクターの燃料が切れていたので近くまで買いに行ってきた。
途中でブタの餌をやっていないことを思い出して納屋に餌を取りに行った。
すると、ジャガイモが発芽しているのを発見した。
これはいけないと思い、ジャガイモの芽を取っているうちに暖炉の薪が無くなっていることを思い出して薪小屋へ足を運んだ。
薪を持って母屋へ向かっていると、ニワトリの様子が変である。
どうも病気にかかったらしい。
とりあえず応急処置を施して、薪を持って母屋にたどり着いた頃、日がトップリと暮れていた。
農夫はヤレヤレ何かとせわしい一日であったとおもいながら、一番大切な畑を耕すことができなかったことに気がついたのは床に入ってからであった。

(アクティ総合研究所大西啓義氏文書引用)

年の初めに際し、一年の行動計画を作り、時代が変わっていることを楽しみながら今年一年を過ごしたいものです。

税理士 大津留廣和